タコ釣りに出かけた娘が伊勢海老を釣って帰ってきた日の料理

まさか伊勢海老が釣れるとは

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これはある日の娘とのLINEの一コマだ。

我が家の娘たちは釣りが好きで夕飯の材料を持ち帰ってきてくれることがちょくちょくあるのだが、伊勢海老は初体験だった。これは数年前の2月当初の事、明日はタコを釣りに行くと言いながら前日に何やら派手な色のカニの形の仕掛けを準備していた娘。

みっちー
みっちー

見かけない仕掛けだね。それは何?

むすめ
むすめ

これはテンヤっていってタコがかかるんだよ

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擬似カニの胴体に大きな針がついているテンヤという仕掛けで釣れるタコ

このテンヤを使って写真のごとくタコをねらっていたはずなのにタコは釣れずに伊勢海老がかかったのだった。伊勢海老が神奈川の海でも獲れるのか!とLINEの写真に驚く私。さらに娘は禁漁の時期じゃないから持ち帰るよと次のメッセージを送ってきた。

禁漁の時期!?そういう決まりがあるのかと無知な私も調べてみた。地域や漁港によっても違いがある様だが私の住む神奈川県では以下の通り。神奈川県の海のルールを説明するページより抜粋

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ということでルール違反ではない事を確認し持ち帰ってきた大きな伊勢海老を料理することになった。

伊勢海老の捌き方

生きてる伊勢海老は氷水で動きを鈍くしておくと扱いやすく殻がとても硬いので包丁よりハサミがおすすめ。

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【工程1】調理しやすい様に1番長い触覚ははじめに落としておく

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【工程2】頭と胴体の間にハサミを入れ膜をぐるっと切り離す(膜は切りやすい)

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【工程3】

  • 頭から胴体をねじりながら外す
  • 腹の方を上にして背の殻と腹の皮の境にハサミを入れ切り離す
  • 腹の薄皮を丁寧に剥いでいく
  • スプーンなどを入れ込んで身を背中の殻からそっと取り出す
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【工程4】外した身は3分ほど氷水で締めておく

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【工程5】触覚を短く落とし頭を半分に切る。中に茶色の胃袋と筋があるのでそれは取り除く

伊勢海老のトマトクリームパスタ

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下処理が終わったら料理にうつる。今回は迷った末パスタを作ってみた。刺身が美味しいだろうとは思いつつも何となく不安だったので、殻ごと使って旨みを増やしながら食べる作戦だ。残った殻もビスクや味噌汁の出汁などに使える。

<材料>2人分

  • 伊勢海老1匹
  • パスタ160g
  • にんにく1粒(みじん切り)
  • 玉ねぎ小1/2個(みじん切り)
  • トマト缶1個
  • 生クリーム80㎖
  • ゆで汁用塩(湯の1%)
  • エビ用塩少々
  • オリーブオイル大さじ2
  • お好みでパセリなど
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  • エビの身は食べやすい大きさにカット
  • エビの頭と殻を塩少々ととオリーブオイルで炒める(殻は後で取り出す)
  • みじん切りのニンニクと玉ねぎを加え更に炒める
  • エビの身を投入する
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  • ⑤トマト缶を入れる
  • ⑥生クリームを入れる
  • ⑦茹で上げたパスタを入れる
  • ⑧お好みでペッパーやスパイス、ハーブなどを加えて出来上がり

味は言わずもがな、美味!

身の締まりや甘み、特有のコクがある伊勢海老だ。それがこの濃厚なトマトクリームと相まってそれはそれは贅沢なパスタだった。伊勢海老の旬は10月頃から1月頃らしいのでこの2月初めに釣れたのはぎりぎり旬の美味しい時期だったわけだ。

おかげさまで思いがけず高級食材を使った豪華なパスタがいただけた。そして伊勢海老を自宅で捌くと言う貴重な体験もできた。

伊勢海老の豆知識

伊勢海老の長いヒゲと曲がった腰は長寿のシンボルとされ縁起の良い食べ物としてお祝いや奉納などに使われる。また成長して大きくなるまでに7年以上かかると言われており大変貴重な食材でもある。体調38cm重さ2キロのオスの伊勢海老が三重県の鳥羽水族館に展示されており20歳以上なのではないかと推測されている。

生きている時は灰褐色だが茹でると鮮やかな赤色になるのはアスタキサンチンという色素の影響だ。栄養価は高くタンパク質、タウリン、ビタミンEなどが豊富で強い抗酸化作用がある。

調べてみたら鎌倉の沖で取れる伊勢海老は別名を鎌倉海老と言うらしい。なので娘が釣ってきた海老は正しくは鎌倉海老と言うべきであった。

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