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せいろで作るふわとろの手作り豆腐|トウファや白和えで楽しむレシピ

豆腐花アイキャッチ

今回は、豆乳とにがりだけを使い、せいろでじっくり蒸して仕上げる手作り豆腐をご紹介します。

とろけるようにやわらかい食感で、そのまま食べると豆の自然な甘みがふわっと広がるごちそう感。さらに今回は、できたてを豆腐花(トウファ)として楽しみ、別アレンジで白和えにも展開できる、スイーツにもおかずにもなるレシピです。
せいろがない場合の代用法も最後に記載しています。

材料はたったの2つ

基本材料(豆腐約300g)

  • 無調整豆乳:300ml
  • にがり:15ml※

※材料選びがとても重要です。

①豆乳は必ず大豆固形分10%以上無調整豆乳を選びます。

横並びに豆乳3種類
大豆固形分10%以上の豆乳(一例)

スゴイダイズ:大塚食品 (大豆固形分10%)
豆腐もできます有機豆乳:スジャータ(大豆固形分10%)
大豆まるごと飲料飲む大豆:スジャータ(大豆固形分12%)

などで作れます。調製豆乳はNGです。
調整豆乳は飲みやすくするために砂糖や油脂、安定剤などが加えられており、これらがにがりの凝固作用を妨げてしまいます。そのため、無調整豆乳に比べて固まりにくく、豆腐やトウファ作りには向かない場合が多いです。

②にがりは種類によって成分量が違うのでこれも要注意です。

にがり各種

にがりの違い

今回、近くのスーパーで手に入る4種類のにがりを使って試してみました。

豆乳は、にがりに含まれるマグネシウムの働きによって固まりますが、実はこのマグネシウム量や塩分量は、製品によってかなり差があります。

その違いによって、

  • 食品添加物として主に豆腐を固めるのに使われる高濃度タイプ
  • 栄養機能食品として日常使いできる低濃度タイプ

と、用途も変わってきます。

今回使用した4種類はこちらです。

  • 天海のにがり  (マグネシウム 142.5mg/塩分 0.126g)【栄養機能食品】
  • 海精にがり  (マグネシウム 855mg/塩分 1.445g)【食品添加物】
  • 天塩の天日にがり  (マグネシウム 142.5mg/塩分 0.004g)【栄養機能食品】
  • 室戸海洋深層水にがり  (マグネシウム 774mg/塩分 1.185g)【食品添加物】

高濃度タイプと低濃度タイプの違い

食品添加物として販売されている高濃度タイプのにがりは、豆腐がしっかりと固まりやすい反面、

✔ 苦味
✔ 塩味

が出やすいという特徴があります。

一方、栄養機能食品として販売されている低濃度タイプのにがりは、

✔ 日常のミネラル補給
✔ 飲み物や料理への使用

に向いており、味も比較的やさしく仕上がります。

ただし、低濃度タイプの中でも塩分量には差があるため、スイーツにも使いたい今回のようなレシピでは、**塩分が極めて少ない「天塩の天日にがり」**を選びました。

仕上がりは、味も食感もとてもやさしく、トウファにも白和えにもぴったりでした。

マグネシウムや塩分濃度が高いタイプのにがりを使う場合は、
✅ にがり3mlを、5倍の水(15ml)で希釈してから豆乳に加えました。

これらのにがりの使用感の違いは▶️YouTube動画でも詳しく投稿しています。


作り方

トウファ作りの4工程

① 豆乳とにがりを合わせる

耐熱の器に豆乳300mlと、にがり15cc(天塩の天日にがり)を加えて泡が立たない様に優しく左右10回ずつほど混ぜ合わせます。表面に気泡があれば取り除いておくと滑らかに仕上がります。

② せいろに入れて蒸す

水で湿らせたせいろに濡らした布巾を敷いたら、豆乳を入れた皿を入れて、沸かした鍋の上にそっとセットします。

弱火で20分蒸したら火を止めて、10分そのまま放置します。

③ 固まりチェック

表面がぷるんと揺れて、スプーンですくえる状態になったら完成です。

④ 好みのトッピング

今回は自家製黒蜜(生姜入り)に甘納豆をトッピングしました。

とろける食感に仕上げるポイント

  • にがりは15mlをしっかり計量
  • 混ぜすぎない
  • 豆乳は沸騰させない(弱火で蒸す)
  • 火を止めたら触らずに10分放置する
  • 固めすぎない(ぷるぷるが正解)

以上のポイントに気をつけると、濃厚でとろけるトウファに仕上がります。

豆腐花(トウファ)ってどんな食べ物?

豆腐花(トウファ)は、台湾や中国で親しまれているやわらかい豆腐スイーツです。
本場では、食用の石膏(硫酸カルシウム)を使って、ふわとろ食感にゆるく固めるのが伝統的な作り方です。

  • 絹ごし豆腐よりさらにやわらかい
  • すくって食べる“飲める豆腐”のような食感
  • 黒糖や生姜シロップ、ココナッツミルクやタピオカなどで甘い豆腐花
  • ザーサイ、干しエビ、ネギ、そぼろ、醤油や黒酢、ラー油などで食事系

消化が良くたんぱく質が豊富な上、乳製品や油不使用のヘルシー豆腐花です。スイーツやおつまみとして親しまれています。

甘いトウファのおすすめアレンジ

  • 黒蜜+生姜
  • あんこ+きな粉
  • 甘酒+ナッツ
  • 季節のフルーツやドライフルーツをトッピング

しょっぱいアレンジも豊富

  • 醤油+ごま油で冷奴風
  • 水切りし、トマト+塩オリーブオイルでカプレーゼ風
  • 白だし+あんかけ風
  • 薬味をのせて湯豆腐風

その中でも私が大好きなのが、しっかり水切りしてから作る白和えです。いつもの白和えより格段にクリーミーで濃厚な仕上がりになるので病みつきです。

白和えレシピ

豆腐を水切りして作る白和え工程

<材料>
冷凍ほうれん草 150gほど
人参 1/3本
豆と穀物10種ミックス(サラダクラブ)一袋
300gの豆腐を水切りしたもの
☆味噌大さじ1
☆砂糖大さじ1
☆すりごま大さじ1

作り方

①作った豆腐をペーパーで包み一晩しっかり水切りする
②水切りした豆腐に☆を加えてクリーム状になるまで混ぜる
③冷凍ほうれん草とにんじんを一緒にレンジで温めてしっかり水気を絞ったものに②を和える
④ナッツや豆などお好きなトッピングなど追加して完成

▶️ふわとろトウファとクリーミー白和えの全編動画はこちらから

まとめ(鍋でも作れる)

  • 材料は豆乳とにがりだけ
  • 豆乳とにがりの種類と量がポイント
  • 蒸し時間と温度に注意すれば失敗しにくい
  • 甘くしても、しょっぱくしても、温めても、冷たくしても楽しめる万能豆腐
  • 高タンパク低脂肪で老若男女におすすめの食材

心身のみならず、お部屋までしっとりあたたまるせいろ料理が私は大好きなのです。せいろが一番おすすめですが、せいろがない場合は鍋でも作れます。
折りたたみの蒸し器を使ったり、耐熱皿の上にステンレスのザルなどを組み合わせて蒸す事も。

鍋で作る手作り豆腐

四季折々の食材と合わせて1年中楽しめる豆腐レシピです。

何度か作っていくと分量や火加減のコツが掴めます。失敗して固まらなくても、ふやかしたゼラチンを使って温め直して固めれば再利用もできます。👍