香りと記憶
香りは驚くほど迅速に脳に到達すると言われている。嗅覚神経が鼻腔内の香りの分子を感知し、直ちに脳の嗅覚センターに情報を送信する。そして香りは記憶とも深く結びついている。花の香りが春の訪れを連想させ、食べ物の匂いがふるさとを思い出させる瞬間がある。これは脳の嗅覚と記憶センターが緊密に連動しているためで、特定の香りが感情や経験の記憶を引き出すことがあるからだ。
私は季節の変わり目に特に感じるなぁ。春先は花粉と乾いた埃混じり、初夏は湿気に新緑、秋口は枯れ草の香りにコーヒーの香りが混ざると得体の知れない切なさが込み上げてくるのよね。
アロマとスパイス
アロマとスパイスは、私たちの感覚を呼び起こし、料理や生活に深みを加える魔法の要素だ。アロマは香りそのものを指し、アロマセラピーでは特定の香りが感情や健康に与える影響を活用する。ラベンダーなどのフローラル系アロマはリラックス効果がありハーブ系はリフレッシュ効果がある。柑橘系の香りは爽快感、また樹木系は安心感をもたらす。これらの香りは、ストレスの軽減や心の安定に貢献することが知られている。
またスパイスは食物に深い風味をもたらすために使用される。シナモンやクローブは温かみを加え、カレーパウダーやチリペッパーは料理に辛さを与える。これらのスパイスは、料理を通じて異なる文化や伝統を味わう手段ともなり、食卓に豊かな多様性をもたらす。関連記事(スパイスと麹で作るカレー麹レシピ):https://hopeblog.net/curry-koji/
両者はまた、古代からの歴史と結びついている。シルクロードを通じてアロマやスパイスが広まり、文明の交流を促進した。今日では、アロマセラピーや調理の分野でその重要性が再認識され、生活を豊かにしている。香りと風味は、私たちの感覚を刺激し、日常に奥行きを与える不可欠な要素となっているのだ。
代表的なアロマオイル30種
フローラル系
- ラベンダー
- ローズ
- カモミール
- ゼラニウム
- ネロリ
- ヘリクリサム
ハーブ系
- ローズマリー
- ティーツリー
- ペパーミント
- ユーカリ
- クラリセージ
- スイートマジョラム
柑橘系
- レモン
- レモングラス
- オレンジ
- グレープフルーツ
- マンダリン
- ベルガモット
- メリッサ
樹木系
- ジュニパーベリー
- サイプレス
- ヒノキ
樹脂系
- ミルラ
- ベンゾイン
- フランキンセンス
エキゾチック系
- ジャスミン
- サンダルウッド
- パチュリ
- ベチパー
- イランイラン
脳に直接作用してくれるこのアロマオイルを気分によって選んではディフーズしたりマッサージに使ったりしている。私の生活の質を確実にアップしてくれている。
私が一番使ってるのはフローラル系のラベンダー。ここぞという特別な時は樹脂系のフランキンセンスというアロマで気分をあげているわ❣️
代表的なスパイスとハーブ30種
以下の通り和名もある様に食文化の歴史と異国との交流を感じる。アロマオイル、ハーブ、スパイスは嗅覚(香って)味覚(味わって)触覚(手当て)からのアプローチで心身に素晴らしい効果をもたらす。
- シナモン(桂皮)ケイヒ
- カルダモン(白豆蒄)ビャクズク
- クローブ(丁子)チョウジ
- チリペッパー(唐辛子)トウガラシ
- ジンジャー(生姜)ショウガ
- ガーリック(大蒜)ニンニク
- ターメリック(鬱金)ウコン
- ナツメグ(肉豆蒄)ニクズク
- クミン(馬芹)ウマゼリ
- オールスパイス(百味胡椒)ヒャクミコショウ
- コリアンダー(こずいし)
- パプリカ(甘唐辛子)アマトウガラシ
- サフラン(番紅花)バンコウカ
- フェネグリーク(胡慮巴)コロハ
- スターアニス(八角)ハッカク
- ホースラディッシュ(西洋ワサビ)
- ブラックペッパー(黒こしょう)
- パセリ(和蘭芹)オランダセリ
- ローズマリー(迷迭香)マンネンロウ
- ミント(薄荷)ハッカ
- ローリエ(月桂樹)ゲッケイジュ
- オレガノ(花薄荷)ハナハッカ
- バジル(目箒)メボウキ
- タイム(立麝香草)タチジャコウソウ
- マンダリン(陳皮)チンピ
- フェンネル(茴香)ウイキョウ
- ディル(イノンド)
- 山椒
- 紫蘇
- 三つ葉
我が家では良く肉や魚のハーブ焼きを作るのだがその時に使うのがローズマリーやタイムだ。ニンニクや塩麹などと合わせたらそれはそれは美味しい逸品になる。ローズマリーを使ったハーブチキンが美味しい上に気分まで上げてくれる驚くべき作用(←過去記事)
副作用や禁忌
ハーブの中には作用が強く摂取量などには注意が必要な物がある。特にアレルギー体質や特定の疾患をお持ちの方は服用中の薬との相性などもある。高血圧、妊娠授乳期や乳幼児は専門家や医師に相談の上で使用するのが安心だ。
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