梅雨に入ると食の管理が気になる季節ですね。今回は、作り置きやお弁当にもぴったりな「アジの南蛮漬け」をご紹介します。
酢の防腐効果を活かしつつ、臭みの出ないコツやアレンジレシピもあるので、ぜひ最後までご覧ください。
南蛮漬けの防腐効果とは
梅雨に入り、夏に向かうとキッチンで特に気をつけたいのが食材の傷み。気温も湿度も高くなるこの季節は、雑菌が繁殖しやすく、食中毒のリスクがぐんと上がります。そんな時に頼りになるのが、お酢のチカラです。
南蛮漬けに使われる酢には、酸性によって雑菌の繁殖を抑える効果があります。特に、代表的な食中毒の原因菌であるサルモネラ菌や腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などは、酸性の環境で増殖しにくいことが知られています。
さらに、南蛮酢に一緒に入れる玉ねぎやにんじん、ピーマンなどの野菜にも水分が多く、酢の風味がよくなじむため、漬け込むことで味もまろやかに、そしてお酢の効果で全体の保存性も高まるのが特徴です。
また、アジなどの魚は本来傷みやすい食材ですが、揚げてから酢に漬けるという工程によって、魚にも火が入り、酸と熱の相乗効果でより安全に保存できるようになります。冷蔵庫でしっかり冷やして保存すれば、2〜3日は美味しく安心して食べられる作り置きおかずになります。
我が家でも、雨でジメジメする日はキュンと酸味の効いた南蛮漬けを作っておけば安心というのが定番。冷蔵庫にあるだけで「今日は何とかなる」と思える、ちょっとした安心材料にもなっています。
作り置きにもお弁当にもおすすめのレシピ
アジの南蛮漬け材料(2人分)
【アジの南蛮漬け】
- アジの切り身…4枚(2匹分)※補足あり
- 玉ねぎ…1/8個(今回新玉ねぎ使用)
- 赤ピーマン…1/8個
- 青ピーマン…1/8個
- にんじん…15gほど
- 大葉(紫蘇)…適量
- みょうが…適量
- 生姜…薄切り2枚ほどを千切り
- 塩胡椒少々
- 片栗粉適量
- お好きなオイル…大さじ2
「南蛮酢」
- 米酢大さじ5
- きび砂糖大さじ2
- 醤油大さじ1
- めんつゆ(2倍濃縮)大さじ1
- 水大さじ2
※アジを購入する時のオススメは対面の鮮魚コーナーです。1尾丸ごとのパックを「三枚おろしにしてください」とお願いすれば、無料でさばいてもらえることがほとんどです。(店舗により要確認)切り身になっているものより臭みも少なく仕上がりの味もグッとよくなります。
<2通りの作り方と南蛮酢飯アレンジ>

①南蛮酢ダレを後がけするマリネ風
- 野菜の下ごしらえ :玉ねぎ、ピーマン、人参、生姜は薄くスライスし、紫蘇・みょうが・は薬味として細切りにしておきます。
- 南蛮酢を作る :ボウルに米酢、砂糖、醤油、めんつゆ、水を入れてよく混ぜ、調味液に切った野菜を漬けておきます。(薬味以外)
- アジの下処理と揚げ焼き :アジはしっかり水分をペーパーで拭いて(重要ポイント)軽く塩を振って片栗粉をまぶします。 大さじ2の油で表面がカリッと香ばしくなるまで揚げ焼きにしたらお皿に並べます。
- 漬け込む :アジが熱いうちに野菜を南蛮酢に入れ、全体をよくなじませます。 出来立てはカリッとした部分とジュワっと浸かった部分の両方を楽しめます。しばらく漬けておくと味がしっかり染み込みます。
②南蛮酢ダレの酢飯仕立て
- 小さめにカットしたアジをやや少なめの油でカリッとするまで揚げ焼きにします。
- フライパンに南蛮酢ダレを入れ、アジと一緒に30秒ほど煮立たせます。
- 30分ほど漬け置いたらアジ(トッピング用)とタレ(混ぜ込み用)を別にしておき、温かいご飯(約400g)に南蛮酢ダレを混ぜ込みます。
- お弁当やどんぶりにご飯を敷き詰めアジや野菜、お好きな具材をトッピングしてちらし寿司風に仕上げます。
ご飯に南蛮酢を混ぜ込むことでより防腐効果を高め、シャキッとした野菜の食感も美味しい南蛮酢メシ弁当ができます。ご飯に臭みもないのでぜひお試しください。もちろん、お肉にも応用できますよ。


梅雨のキッチンを快適に保つための小さな工夫
保存容器は「ガラス製」や「ホーロー製」を選ぶ
南蛮漬けのような酢を使った料理は、プラスチック容器だとにおい移りや色移りが気になることも。清潔に保ちやすいガラスやホーロー製の容器に保存すると、酸や油の影響を受けにくく、食材の持ちも良くなります。洗いやすく、においも残りません。
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調理器具やふきんは「早めに乾かす」
湿度の高い時期は、シンクまわりのふきんやまな板、包丁の水分を早く乾かすことも大切。布ふきんは干しっぱなしにせず、こまめに交換しましょう。特に魚を扱った日は、調理後に器具はすぐに消毒し、キッチン全体をさっと除菌スプレーで拭いておくと安心です。
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レモン汁やみかんの皮で除菌・消臭
レモンに含まれるクエン酸には、抗菌・防カビ作用があると言われています。レモンの搾りかすや少量の果汁を使って、まな板やシンクまわりを軽くこすり洗いしてみてください。魚臭さが取れます。
またみかんやオレンジの皮を細かく刻んでガーゼ袋に入れ、水を少し含ませて電子レンジやまな板、コンロまわりのふき掃除に使えます。
ほんのり香る柑橘の皮には油分の分解作用もあるので、キッチンの軽い汚れにぴったりです。爽やかな香りが残るので、キッチン全体が明るい気分になりますよ。
お弁当には「冷ましてから詰める」を徹底
南蛮漬けをお弁当に入れるときは、しっかり冷ましてから詰めるのが基本。ごはんも具材も粗熱を取ってから詰めることで、蒸気がこもらず菌の繁殖を防ぎやすくなります。また、漬けだれだけをごはんに混ぜた「南蛮酢ごはん」は、冷めても味がぼやけず美味しいので、お弁当でも安心して使えます。
アジの南蛮漬けの動画はコチラ
じめじめとした季節もやさしく整ったごはんとキッチンで心地よく過ごせます様に…。
よかったらフルバージョンの動画もご覧ください。
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